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XYZの主張


☆ROUND2・ツクールシリーズに対して

 
 そう言えば、初代RPGツクール(Dante)が発売されて、約10年が経とうとしている今、もの凄く高度なテクニックを持ったゲーム製作者(俗に、ツクーラー)が登場してきています。
このような背景には2つの要因が考えられます。1つは、比較的初代ツクールから鍛錬されている人々が、頑張ってきた結果であり(私もSFC版RPGツクール1から始めたので、どちらかというと初代から始めている方かな?)、もう1つは、RPGツクール2000が登場し、ネット内でブームが巻き起こったことが言えると思います。

 ツクールとは、ゲーム製作ツールの事で、C言語やJAVA、VBなどのような難しいプログラムの知識を身に付けたり、そのコードを書く必要がありません。ただ、フローチャート的に考えていかないと、バグったり、思うように動かなかったり、挙句の果てには、表現すらも出来なかったりするので、最低限のコンピューターの構造を知っている必要があるかもしれません。(私もこれで、夜中なのに関わらず「うぉ〜〜!!バグった〜〜〜!!」とか、大声で喚くのですが……。)
使い方は、パーツ毎にマップを組み立て、表示する文字を書き込み、最初からツール内に用意されたグラフィックや音楽を使って、ゲームを完成させていきます。
しかし、初代の頃のツクールは、かなりの制限(容量・スイッチの数など。最新のツクールから始めた人には想像がつきにくいほど)があり、なかなか自分の思っているゲームは、作れなくて、考え込んだものでした。
そして、さっき挙げたRPGツクール2000は、今までのRPGツクールシリーズ、いやツクールシリーズ全体の集大成とも言えるゲーム製作ツールと言えます。何故なら、上記に挙げた機能はもちろんのこと、自作した音楽や画像をゲーム中に使うことも出来たり、変数が使えたり、戦闘中にも細かいイベントを起こせたり、コモン(共通の)イベントを起こせたりなどなど……と、「これって、一般人向けのツールですか?」とか、「1万円で釣りが出るんですか?」とか、言う人も続出しそうなぐらい、高性能で、(機能から見ると)非常に安価なツールです。
ただ、RPGツクール2000は、フローチャート的な考えだけでは、初歩的な機能しか使った内には入らなくて、逆に、複雑な変数を使ったり、画像の表示や移動などを使って、複雑なテクニックを使おうとするのなら、最低限のアルゴリズム(プログラム)の知識がないと手詰まりを起こすかもしれません……。(XY座標の関数を使ったり、数列的に表現する方法を考えてみたり……。)

 その結果、最近では、かなりシステムが凝っている作品を多く見かけるようになりました。それにより、シンプルに作りすぎてしまうと、よほどグラフィックや音楽、ストーリーに力を注がないと見向きもしてくれないでしょう。その結果、システムが非常に複雑なものが、結構出てきています。(わ〜〜!!DTTもだ〜〜……。(汗))しかし、ただ複雑というだけならば、ユーザーを選んでしまい、マニア向けのゲームになってしまいます。(そう言えば、DTTも、初期バージョンは難しすぎると言われたなぁ……。)
やはり、個性的なシステムを採用するには、超したこと無いんですけど、不特定多数の人に楽しんでもらうためには、極力、分かりやすくした方が良いのではないでしょうか?

 それでも、ゲームとシステムが協調していれば、まだ良い方なんですけどね……ところが、どっこい!FF8が登場した辺りから(本当は7からと言いたいけど、ストーリーとマッチしていた作品も結構出ていたので、まぁ…よしとします。FF7も同じく……。)の慣例のようになってしまっている気もするのですが、ゲームの内容とシステムが独立しているというケースをよく見かけます。簡単に言うと、そのゲームのシステムが、ゲームの内容と別途のもので、ただ単に、新しいとか、戦略性が練れるなどのいう理由だけで、そのシステムが採用されてしまっているという事です。第3者が見ると、「何で、こんなシステムが登場するわけ?ストーリーに関係ないじゃん……。」と言われても仕方ありません……。(例えば、FF7で見ると、神羅カンパニーが、星から抽出して出来るマテリアを開発し、使いつづけているせいで、地球を滅亡に近づけている事を知ったアバランチが、打倒神羅を目指して戦っていくわけですが、大まかには、このマテリアという物をめぐって物語が展開していきます。(ネタバレゴメンね!)今、例を挙げたFF7では、ストーリーとシステムに共通性があるといえます。 共通性が無いソフトを名指しで挙げるのは止めておきます。まぁ、あからさまな悪口になってしまうので……。でも、どんな作品が共通性がないか、考えてもらえるとありがたいです。)

 それらの失敗を犯さないためにも、「この作品にマッチしたシステムは?」とか、「本当に、このシステムは分かりやすいだろうか?」とか、色々考えてから、作っていくべきだと思います。

 それと、最後に一言……。ちょっと、いいシステムを思いついたとか、ちょっと技術があるからといって、自惚れて、プレイする人の事を考えていない作品を作るのは、やめましょう!
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